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「成長戦略を投資家に伝える上での要諦 ~これまでの葛藤から得た学び~」Growth CFO Camp Vol.2 イベントレポート

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■ Q&A

嶺井:ここからQ&Aに入ります。事前に多くの皆さまからご質問をいただきありがとうございました。今回は、その中で特に伺いたい質問をピックアップしました。時間の許す限り、質問したいと思います。難しい質問もありますが、まず千葉さんに伺います。IR活動のKPIはどんなものを置かれていますでしょうか? また、その水準はどういったところでしょうか?

千葉:難しいですよね。けっこう議論をしていて、皆さんもけっこう悩まれているのではないかと思います。理想と現実があります。理想は売買代金とミーティングの件数と、僕らでいうと長期保有してくれる投資家の社数を増やすことを設定しています。ただ、売買代金は指標として置くのですが、全然改善できていません。

嶺井:事業側のニュースやマーケット環境の影響もすごく受けますもんね。

千葉:あまりコントローラブルでもないし、必ずしもそれが投資家や株主にとってハッピーにならないケースもあります。売買代金は非常にできているのに株価が下がっているケースもあります。理論上置いていますが、優先順位を下げています。どういう方が長期でホールドしているのか裏側で分かるデータを2つくらい買っていまして、。3%以上保有している投資家の数をどう増やしていくのかを目標にしています。大量保有が出れば分かりやすいですが、表面上出ていないところも一応、四半期くらいで追っています。

嶺井:この質問に続くところで、次の質問を河原さんに伺いたいと思います。売買代金を高めていくほど適切な株価形成につながるのでいいと思いますが、流動性が低いことへの対策はどんなアクションが良いと思われますでしょうか?

河原:これも非常に難しいですね。出来高を重視して見ています。それに対して、短期的にできることは限られています。まさに千葉さんがおっしゃったような株価下落局面で高まることももちろんあります。前回のGrowth CFO Campの記事が残っていると思いますが、大手の機関投資家に安心して入っていただくためには2桁億円の売買代金が欲しいところはあります。

その前置きをさせていただいたうえで、フェーズと株主構成次第だと思います。大株主がいるのかいないのか、VCが持っているのか持っていないのか。大株主がオファリングやブロックで売ってくれるるのか、いろいろな考え方があると思います。そういったアクションを取れる、取れないというところもあるかなと。

既存株主が売るのはマイナスのアナウンスメント効果がありますが、供給量は増えます。機関投資家や個人投資家を含めた様々な属性の投資家に向けIRを強化するのは一朝一夕でいかないので、長期目線で向き合うことも大事かなと思います。それぞれの投資家タイプ別に満遍なくリソースの許す範囲でやる方法があると思います。

嶺井:前回のGrowth CFO Campでも取り扱った非常に難しいテーマで、皆さんが葛藤されている部分ですよね。このテーマだけで2、3時間議論ができるので、今後も継続的にディスカッションさせてください。非常に多くの質問をいただいた中でお答えできたのが限られてしまいましたが、Q&Aはここで終了にしたいと思います。

■ 最後に一言

嶺井:あっという間の1時間でした。千葉さん、河原さん、ありがとうございました。最後にメッセージを一言いただければと思います。千葉さんからお願いします。

千葉:偉そうに言えることはないのですが、皆さんと切磋琢磨して改善していければと思っています。また機会があれば、ぜひ皆さんとコミュニケーションさせていただければと思います。おそらく、どこかでお会いする方もいっぱいいらっしゃると思うのでお声掛けいただければ幸いです。本日はありがとうございました。

嶺井:ありがとうございました。河原さんお願いします。

河原:私も同じで、同じような職責を持つ方々と意見交換していきたいです。グロースというテーマは、特に環境が厳しくなっている部分があります。工夫しどころだと思うので、ぜひ情報交換をさせていただきたいと思います。ありがとうございました。

嶺井:皆さん、長い時間お付き合いいただきまして、ありがとうございました。

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