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「次の10年を議論できる投資家を見つける」IPO成功に向けた社内外の巻き込み方とは?

この記事は後編です。前編をまだお読みになっていない方はぜひ前編もご覧ください。
前編はこちら(2021年IPOの3社が語る“納得できるバリュエーション”のために工夫したこととは?)

登壇者

古田 哲晴
セーフィー株式会社 取締役 経営管理本部長 兼 CFO

雨越 仁
株式会社CINC 取締役 経営管理本部 本部長

伊藤 祐一郎
株式会社Finatextホールディングス 取締役CFO

金坂 直哉モデレータ
株式会社マネーフォワード 取締役執行役員CFO

■ グロース市場の逆風の中、Pre-IPO時点、IPO時点、現在で投資家の反応は変わってきているか」

金坂:次のテーマにいきます。今、グロース市場に逆風が吹いている状況です。古田さんと伊藤さんはPre-IPOでいろいろな投資家さんとお話されたと思うのですが、その時点、あと実際IPOされた時点と2022年の今で、投資家の反応がどう変わってきているでしょうか? 古田さんからお願いします。

古田:2021年3月に初めて機関投資家の方とお会いしました。IMやカンファレンスで30、40社の方とお話ししましたが、会ったうちの3分の1くらいの方は「Pre-IPOファイナンスはしないのか?IPO前に入れさせてくれ」という話がありました。その中の何人かはコーナーストーンの話に繋がっています。

コーナーストーンをやったがゆえに、IPO時点で他の投資家の割り当てはすごく少ないです。「自分たちの割り当てが少なすぎてどうなんだ」というクレームも含めて旺盛な意欲がありました。成長というポイントに惹かれているのです。市場が確実で競合優位性もあるので絶対に伸びるという期待値があって、反応はよかったです。

しかし、上場後、特に今は「成長よりも利益はどうか」という感じです。露骨にそういう人と、そうではない人もいます。収益化する時期が大きく変わっているので、流れが変わったと日々感じています。

金坂:ありがとうございます。伊藤さんも伺ってもいいですか?

伊藤:具体的に言えば、当時は20倍のPSRがついていて、目線感の議論がありました。僕らもPre-IPOでIMという形でお会いしたり、その前からお会いしたりした時は「Pre-IPOのラウンドやらないの?」という話がすごく多かったです。「言い値でもいいからやりたい」と言ってくださる方がすごく多かったのは、事実です。

今はPSRが4、5倍なので、その中で評価されていくと思っています。コーナーストーンで入った投資家の方も、そうではないアロケーションの中でたくさん持った方も、そもそもかなり長く戦わないといけないビジネスモデルだとよく理解されています。足元の株価もすごく気にされているとは思いますが、どちらかというと長い目でどう戦うかという点がブレていないか確認される方が多いです。目先でトリッキーに利益を出せと言われることはあまりありません。そこでブレて今やっていることをずらすなという意味で「言っていることを急に変えないでね」という確認がすごく多いです。

コーナーストーンは価格目線をつくるため、ということもあるのですが、長期目線で持ってくださる大株主が1人いるとすごく安心感があります。その人としっかり議論しながら進めていくことができるのは、ありがたいです。長く見てくださる方はいるので、そこは変わらない感じがします。

金坂:大株主というお話が出たので追加の質問です。先ほどの古田さんのお話を伺っても、いろいろな選択肢があると思います。どうやってコーナーストーンになる投資家さんを選ばれたのでしょうか?実際IPO後、そういった方々とのコミュニケーションは他の投資家と違うものですか?

伊藤:僕らの場合は、競合が超大手のSIerさんしかいないので、10年かけて金融市場のマーケットをどう崩していくか、そことどう戦っていくかという話になります。この議論のできる方がいいと思っていたので、正直言うと、超長期の投資家の方しかお話をしていません。

そのひとつがGICさんというシンガポールの政府系ファンドで、かなり息の長い投資をしてくださいます。彼ら自身も「長い目線で会社の価値を10倍にできるかというところに張りたい」と言ってくださっています。目線感がかなり長い方に絞ってお話をしていて、実際にかなり関心を持ってくださった方が2、3社いました。僕らの規模だと3社も4社もできなかったので、一番ご関心を持ってくださった方と具体的に話を進めています。

金坂:林さんや伊藤さんがシンガポールに行って、密なコミュニケーションを取ったのでしょうか?

伊藤:コロナの影響で全くありませんでした。ずっとオンラインでやり取りしていました。

金坂:最初はどのように接点を持たれたのですか?

伊藤:共通の知り合いがいたことがきっかけです。本当に紹介ベースでいろいろ探しました。コーナーストーンは今後プラクティスとしてどうなるか分かりませんが、少なくとも僕らの時は証券会社さんからアレンジして紹介してもらうのはNGでした。自分で見つけてこないといけません。基本的に誰かから紹介してもらうしかないのです。息の長そうな投資家を挙げて「そういう人と知り合いの人いない?」と聞いてアプローチしていきました。

金坂:ありがとうございます。古田さん、お願いします。

古田:事業や業界の理解がより深い方という目線で探しました。IMで説明した時に「めちゃくちゃ買いたいです。どうしても入りたい。なぜなら、これだけ伸びると思っている」と、こちらから説明せずともガンガン乗ってきて、むしろ向こうから話す人がいました。事業に対する理解で目線感が合った方だと思ったので、そういった方の中からお声掛けしました。

ファンドが持っている投資のポリシーや実績も話をしました。もうちょっと言うと、成功したスタートアップの創業者のような方が、10年スパンで事業と世の中の変革を考えており、そういう方が出資しているファンドでは超長期目線で投資を考えることもあるなど、話を聞いて分かりました。

証券会社がIMをアレンジしてくれた中で「コーナーストーンどうですか?」という勧誘は当然NGですけれども、IMとして設定してくれた中から紹介を受けて話をしていきました。

金坂:ありがとうございます。雨越さん、Pre-IPOはされていませんので、IPO時からの投資家の反応を教えていただけますか?

雨越:当社の場合、創業から利益が出ていたので、投資家さんからは利益が出ている銘柄という目線感があります。IPOの時は「赤字を掘ってでも今後は成長を取りにいくんですか?」というご質問が多かったです。しかし、最近は「きっちり利益を確保してください」というコミュニケーションにちょっとずつ変わってきていると思います。

当社の場合は、経営陣で50%超の株を持っているので、逆にいうと、株価を気にせず積極的に投資するのもありだという投資家さんもいます。

投資家さんの中でどういう会社に成長してほしいか分かれています。前は成長オンリーでしたが、守ってくださいという方もいれば、今が攻め時ですという投資家さんもいます。

金坂:ありがとうございます。CINCのように上場の時は国内募集で、国内の方だけと話していましたが、上場すると海外の投資家も気になって入ってきていると思います。海外投資家とのコミュニケーションは、今年に入ってどういう感じで進んでいますか?

雨越:数は多くないですが、一部海外の投資家の方たちとコミュニケーションしています。上場直後は海外IRも含めて検討していました。

しかし、上場して1カ月ほどでマーケットが軟調になり時価総額が下がっているので、今はどちらかというと個人投資家に注力しています。機関投資家は、向こうからミーティングしたいという場合に対応させていただいています。今、IRの方針の注力先は個人や国内です。

IPO後の資本市場・投資家とのコミュニケーションで意識・工夫していること

金坂:ありがとうございます。実は、次のディスカッションテーマに入ってくださっていたので、引き続きお伺いしたいと思います。個人投資家や国内投資家とのコミュニケーションを意識し、工夫しているということでした。具体的にどんなことをされているか伺ってもいいでしょうか?

雨越:上場までは証券会社が伴走してくれて、分からないことは基本的に教えてくれました。しかし、上場すると急に誰も頼る人がいなくなってしまうんですよね。上場直後の決算発表では計画対比上振れで出したにもかかわらずその翌日、ストップ安になってしまい、何が起きているんだろうととても不安になりました。

我々のような100億未満の時価総額の会社がどういったIR活動をしているのか、いろいろ調べました。Twitterを通じて他社のIR担当と交流したり、証券会社経由で施策をいろいろ紹介いただいたりしています。

当社はマーケティングの会社です。個人投資家向けのIR活動はファンマーケティングと似ているので、社長の石松が個人投資家説明会に出て行ったり、動画で個人投資家とコミュニケーションしたりしています。今、試行錯誤している最中です。

金坂:ありがとうございます。次に古田さん、お願いします。

古田:コミュニケーションが大事だと思っています。投資家からのインタビューという形で申し込まれて、いろいろ説明攻めにされるだけで1時間が過ぎてしまうのは非常にもったいないです。答えながら質問返しする形で、どんなところに投資しているのか、何銘柄くらい持っているのか、どんな基準なのか、他にどんなものを持っているか、などを聞きます。相手のことに興味を持って知っていく。たとえば「ESGでどんな開示をしたらいいですか?」といった形で双方向のコミュニケーションを成り立たせて信頼関係をつくるよう意識しています。

地道に誠実に対話を重ねることが今の工夫です。

金坂:地道に、誠実に、大事ですよね。伊藤さん、お願いします。

伊藤:我々もベーシックな個人向けの説明会、機関投資家向けやメディア向けの説明会、機関投資家向けの1on1もやっています。ベーシックなことは全部やっていると思います。今こういうマーケットになっているので、ネガティブなサプライズが1つでも起きると、一気にマイナスになってしまいます。外部からは大きく上振れするだろうと思われていると、ちょっとの上振れでもストップ安になります。悪いところが1つでもあったら“総売り”されてしまうのです。

コミュニケーションにおける温度感を絶対間違えず、現状をきちんと理解してもらうことがすごく大事だと思います。「うち、すごいですよ」と言うより、どうやって正しく理解してもらうか、ものすごく慎重にならないといけません。

個人向けでは、個人の方々の掘り起こしをしないといけませんが、なかなか難しいです。我々は今、Twitterをやっています。先日、初めての試みで個人投資家説明会が終わった後に、振り返りの雑談会をTwitterのスペースで行っています。同時接続で1000人近くの方が来てくれて、最終的には数千人が聞いてくれました。Twitterで有名なフォロワーの多い個人投資家の方を呼んで、ひたすらリアルタイムに質問に答えるということをしました。今までにないやり方でカジュアルに会社のことを理解していただくことは、これからの取り組みとしてありだと思います。

視聴者からの質問への回答

金坂:議論が盛り上がっている中で、次は事前のご質問に1人1問ずつお答えいただきたいと思います。最初の質問は古田さんにお答えいただきます。親引けの選定の決め手、IPOより手前のファイナンスについてのご質問です。よろしくお願いします。

Q.親引けでの割当先投資家の選定の決め手は何がポイントだったのでしょうか?また、貴社は各ラウンドの調達は全て事業会社からの調達ですが、仮に事業会社からのみではターゲットの調達額に達しなかった場合は、追加的にVCを入れる想定もされていたのでしょうか?

古田:決め手は事業理解です。また親引け、コーナーストーンによるアナウンスメント効果という狙いもありました。この投資家がこの価格で入るんだったら、という信頼感を勝ち得るようなTier1の機関投資家であることが前提です。さらに、もう1つあります。初めてのスキームに対するチャレンジを共にしてくれる方です。そこではじかれた会社もありました。先方のリーガルアウトもあります。

一緒に新しいスキームに挑戦した戦友みたいな感じになって、結果として非常にいい関係が築けていると思います。しっかり深い議論ができることが一番大事なポイントです。結局、機関投資家といっても人です。信頼関係を築くために、担当者との相性の良さは欠かせないと思います。

事業会社からの調達という点では、これまでにシーズンA、Bの2回に分けて10億、20億と調達して会社が成長しました。かなりこだわって工夫した点です。一般的にはあまりやらないスキームだと思いますが、事業会社に株主になってもらいながら、シナジーがある方だけを選定しています。

キャノンさんやセコムさんなどカメラを売ることができる方々に、まず事業上で当社のカメラを売ってもらいます。関係を築いた上で、会社が伸びて事業でも儲けてもらい、株のリターンでも儲けてもらう。2階建てで彼らに収益が生まれる形にしています。より一層、一緒にプロダクトを売るという関係を築くために株式を使ったというのが僕らの整理です。

そういった背景があるので、口だけ出す、金だけ出す人が入ってきてしまうと、株主間のバランスが取れません。取締役会で「セコムさんは何台売っていて、キャノンさんは何台売っています。御社は?」と聞かれた時に「0台です」という機関投資家だと、どうしても議論の盛り上がりに欠けるところがあります。そういった理由から考えていませんでした。

強いて、枠を広げてCVCまでだと考えていました。ただし、IPO直前になるとPre-IPOのことを散々言われてきたので、もし金額を多めに取るとしたら、クロスオーバー機関投資家を迎え入れるのはありかもしれないと思いました。VCさんはどうしても上場後に出るオーバーハングの圧力が出てきます。最後までCVC or クロスオーバーという追加の選択肢があるのはお勧めです。

金坂:ありがとうございます。今、サラッとおっしゃいましたが、キャノンさんやセコムさんが資金を出すのは、事業上の提携よりハードルが高くて意思決定者も違ってくると思います。そういった壁を乗り越える上で、どんな工夫をされましたか?

古田:前職の産業革新機構で政府系の投資家として、いろいろな企業との共同出資、共同投資を何件もやってきました。大企業の投資委員会の構成の仕方が何段階あってどうだとか、どういう資料が必要になるのか把握していました。「こういった資料が要りますよね」と、先回りして用意します。また、幸い会社の創業メンバーもソニー系で大企業出身の人間が多いです。大企業の稟議を通すには、こうしたらいいというポイントを分かっていました。

僕らにはハードルがあまりなかったのですが、全く経験のない方だと時間もかかります。3カ月では絶対決まりません。半年前からやらないといけないと思います。半年前から相手の先回りをしながら進めることにチャレンジしてみる価値はある、と自分たちは思いました。

金坂:続いて、雨越さんに聞いてみたい事前質問です。こちら、お願いします。

Q.IPOを推進する際のトップ経営陣との会話で気をつけたことは何ですか?

雨越:私の場合、社長がJPモルガン時代の同僚で、部署は違っていたのですが年齢が一緒です。CFOとトップの関係性として、トップがやりたいことを止めないといけない時が絶対的にあると思っています。それがきちんと話し合える関係性かどうかは、すごく重要です。それができそうだと思ってCINCに入社しました。

IPOの準備をする中で方向性がずれるというか、社長は絶対やりたいけれども、上場準備中にそれをするのはやめてほしいということがあります。その時は証券会社や監査法人、あと、当社の場合は監査役がとても頼りになる方だったので、そういった周りの方たちに根回しして、社長を説得してもらいました。

CFOの皆さん、トップとの関係性ってすごく難しいです。本当に社長のやりたいことを我慢してもらわないといけないフェーズにあるので、周りを巻き込むことがすごく重要です。それができたのでIPOが成功したと感じています。

金坂:差し支えなければ、雨越さんの立場で止めないといけなかったことが何だったのかお話ししてもらえますか?

雨越:IPOが佳境に入っていくと、予実を合わせることをかなり細かく見られます。たとえば、新規事業をやりたいという話は、上場後の成長を考える種を蒔く意味ですごく重要です。しかし、それを大々的にお金を使ってやりたいという話があると、今はそうではないと説得しないといけませんでした。

金坂:僕も5年前、その会話をした記憶があります。

最後の事前質問です。伊藤さん、非常に難しい質問ですが、ぜひお願いします。

Q.IPOを延期、中止する会社が増えている状況で、IPOを直近で目指している会社の取るべき事業、ファイナンス戦略についてお伺いしたいです。

伊藤:事業戦略のところはあれですが、ファイナンスについては言えることがあります。当たり前ですが、選択肢を増やすこと。あと、最短のスケジュールがあるならば、それをひたすら追求することが大事です。

僕らは、ちょうど12月に上場したこともあって、その影響をもろに受けました。直前に会計期間の変更をしていて、決算を締めるのが大変でした。監査法人から「2Qを締めて11月に申請するのは間に合わないから、遅らせて1月にしないか」という提案をずっともらっていたのです。「最初に引いたスケジュールから1日も遅らせたくない。1回決めたスケジュールで死んでもやりたいです」という話をしました。短い期間で締めないといけなかったので「1Qで締められるかどうか確認させてくれ。それができたらやらせてくれ」ということで説得しました。結果的に12月に上場しました。遅らせて1月にしていたら上場できていません。何があるか分からないので選択肢をきちんと持っておくことが大事です。

あと、最短で決めたスケジュールは、死んでもそれで走り切る気持ちでやることがすごく大事です。マーケットは、どのタイミングでどういう変化があるか分からないので、やれる時にやっておくのが本当に大事なことだと思います。今、上場のチャンスがあってスケジュールがちゃんと引けていて、準備ができているのであれば、ああだこうだと考えずやることをしっかり決める。やめるのであれば、直前まで走り切ることを第一優先にした方がいいと個人的には思っています。

去年、実はPre-IPOの調達も準備をしていて、かなり議論をして時間も割いていました。上場できそうか、プライスが合いそうか分かったので、Pre-IPOの調達は全部やめてそのまま上場に持っていきました。無駄になることも含めて、保険はとにかく打つべきです。Pre-IPOの準備をしつつ、少し延期できる余力をつくるというバックアップも持ちながら、コーナーストーンの準備もして最速で走るということをやりました。そういうことはすごく大事だと思います。

金坂:ありがとうございます。最速最短でとにかくスケジュールにこだわること。IPOを延期した場合でも事業をちゃんと継続できるような資金調達の手段をつくっておく、ということですね。

最後に一言

金坂:最後にご登壇いただいた3名の皆さまから一言ずつコメントを頂ければと思います。古田さんから順番にお願いします。

古田:IPOは結構大変です。今、マーケット的にどうするか悩ましいところだと思いますが、このプロセスを経ると会社は一段上に成長できます。内部統制はもちろんですけれども、経営者と一体となった議論など、本当に一段上のレベルになります。上場後は、採用面でもブランディングを含めて認知度が上がるので、いい人が来るようになりました。お客さんからの信頼も増えます。

僕らの場合、出資や投資、M&Aのお誘いもたくさん来ていて、会社として一段上のステージになったと思います。非常に前向きに捉えてぜひ、チャレンジしてほしいです。

雨越:IPOは大変な部分もあります。内部管理体制を整える時、どうしても形式的にならざるを得ない時もありましたが、上場して企業が成長するために重要な要素だと感じています。上場準備段階では魂を込めた内部統制をつくるところまでいけないと思いますが、上場後は確実に必要です。それがきちんとできる会社こそが本当に成長していくと感じています。

我々も上場したことで幹部の目線はかなり上がっています。今までは投資家がそんなに多くいませんでした。個人投資家や機関投資家とお話しする中で、外から見られる目線を意識して判断するので、ステージが上がったと感じています。準備はすごく大変だと思いますが、その先にはさらなる企業成長が見えてくるので頑張っていただきたいです。今日はどうもありがとうございました。

伊藤:内部統制の観点は、お二方がおっしゃったとおりですごく大事です。それ以外のところでいうと、新しい投資家の方々には、次の10年でどういう戦い方をするのか議論できる株主の方が今、何社かいます。そういう方々と新たに出会えてよかったと強く思っています。最初のゼロイチをVCさんと一緒にやってきて、1から10に伸ばしていくところを新しい株主の方々に助けていただき、アドバイスをいただきながら次の挑戦ができています。1つのフェーズが終わって、次のフェーズにいけたと感じました。次の10年、面白い挑戦ができると強く感じています。IPOは会社にとってもよかったと感じているので、あまり大変だとか、上場すると株主が煩わしいとは思わないでほしいです。すごくいいコメントをしてくださる方はたくさんいます。そういうことも踏まえて、ぜひ上場にチャレンジしていただけたらと思います。

金坂:今日はありがとうございました。

以上