グロース・キャピタル株式会社

[事例] ティムス/15.2億円の新株予約権ファイナンスと個人投資家向けIRを支援

ティムス/15.2億円の新株予約権ファイナンスと個人投資家向けIRを支援
株式会社ティムス

株式会社ティムス

市場:東証グロース(4891)
業種:医薬品
事業概要:急性期脳梗塞を対象にしたTMS-007(JX10)や、急性腎障害を対象にしたTMS-008等、グローバル市場を念頭に置いた創薬研究に取り組むバイオベンチャー

「飽くなき探究心と挑戦で、世界を変えるクスリを創る」を理念に掲げ、医薬品候補物質の研究開発を行い、グローバルの医薬品市場への展開を目指す、東京農工大学発の創薬型バイオベンチャーの株式会社ティムス。代表取締役社長の若林拓朗氏と取締役の伊藤剛氏に、グロース・キャピタルとともに取り組むファイナンスや個人投資家向けIRについて伺った。

案件概要

案件概要

今回のファイナンスの目的について教えてください。

若林:今回のファイナンスの一番の目的は、現在進行中の治験を滞りなく進めることにあります。具体的には、急性期脳梗塞を対象にした治療薬であり、リードパイプラインのTMS-007(JX10)のグローバル治験「ORION」を確実に遂行するためにファイナンスを実施しました。世界中で、年間約330万人が脳梗塞で命を落としているといわれており、従来の治療薬よりも投与可能時間枠を延ばすことが期待されるTMS-007を1日も早く完成させたいと考えています。

若林拓朗(わかばやし・たくろう)氏

【プロフィール】 若林拓朗(わかばやし・たくろう)

株式会社ティムス 代表取締役社長。
東京大学卒、INSEAD MBA。
株式会社リクルートを経て、2001年に大学発ベンチャー企業に対する投資を行うベンチャーキャピタル、先端科学技術エンタープライズ株式会社を設立し代表取締役に就任。
2007年に株式会社ティムスに出資を行い、2011年から2018年まで同社共同代表取締役を兼任。2018年5月より現職。

なぜ、グロース・キャピタルを新株予約権の割当先として選定されたのでしょうか。

若林:グロース・キャピタルは、これまで上場ベンチャーの資金調達をいくつも手掛けているだけでなく、その後の成長支援、例えばIRのサポート等も積極的に実施しています。グロース・キャピタルと取り組むことで、成長へのファイナンスという前向きなメッセージを発信できるのではないかと考えたのが理由の1つです。
もう1つ挙げるとすると、条件面について、こちらの要望を交えながら丁寧にコミュニケーションして頂けたことも決め手になりました。

伊藤:グロース・キャピタルは上場バイオベンチャーのファイナンス、成長支援を複数手掛けており、当社だけでなく、「バイオ」という特殊な業界全体の未来についても、業界の側に立ってサポートいただけると感じたのは大きな理由です。

伊藤剛(いとう・ごう)氏

【プロフィール】 伊藤剛(いとう・ごう)

株式会社ティムス 取締役。
東北大学卒業後、新日本製鐵株式会社(現日本製鉄)、株式会社三澤経営センターを経て、2000年から2018年まで株式会社サイエンティアにおいて管理部長等を歴任。
2018年2月株式会社ティムス入社、同5月より現職。

調達検討からファイナンスの発表までのサポートについてはいかがでしたか。

伊藤:上場後初の新株予約権ファイナンスでしたが、グロース・キャピタルや連携先の弁護士のサポートもあったため、不安を感じることなく発表まで進めることができました。新株予約権の行使もスムーズに進んでおり、感謝しています。

ファイナンス発表後の事業進展についてはいかがでしょうか。

若林:3月14日のファイナンス発表後の流れをお伝えすると、4月7日には、急性腎障害(AKI)等を対象疾患としたパイプラインであるTMS-008について、フェーズ1の最初のデータリードアウトを行い、良好な安全性・忍容性を確認できました。また、4月25日には、TMS-007(JX10)について、日本でのフェーズ2/3臨床試験の治験計画届出書の提出が完了しました。今回の調達資金も活用しながら、引き続きパイプラインの構築、発展に努めていきます。そして、目標である日本発の世界に通用する医薬品を生み出すバイオベンチャーになるために、さらなる成長をスピード感をもって実現していきたいと考えています。

成長支援のフェーズでは、グロース・キャピタルにどのようなことを期待されていますか。

若林:当社だけでなく、国内のバイオベンチャーの複数のパイプラインも順調に推移しており、業界全体で明るいニュースが増えつつあります。そうした影響もあり、今年に入ってからバイオ業界の市況は好転していると感じています。とはいえ、グローバルでみたときに、日本のバイオ業界の存在感はまだまだ十分ではありません。グロース・キャピタルにはバイオ業界の応援団として、個人投資家向けIRセミナーのご支援や、業界全体を盛り上げる取り組みについても引き続き伴走していただければと思います。

伊藤:広報活動も含め、まずは個人投資家の方々に業界のことをもっと知っていただけるような取り組みをご一緒できるとうれしいですね。

若林拓朗氏と伊藤剛氏

最後に、資金調達に課題感をもっている上場バイオベンチャーの方々にメッセージをお願いいたします。

若林:先述しましたように、グロース・キャピタルは資金調達や個人投資家向けIR等の領域での上場バイオベンチャーの支援実績を複数有しています。そのため、これまでの経験を踏まえた適切なサポート、アドバイスを受けることが可能です。バイオ業界に限らず、上場ベンチャーの場合、資金調達に加えて、個人投資家向けIRに課題感をもっている企業は少なくないと思いますので、グロース・キャピタルのような伴走者を探すことをおすすめします。

伊藤:これまでご一緒してきて、「お金」だけのお付き合いではなく、ファイナンス後の成長支援まで幅広くご支援いただけるのがグロース・キャピタルの魅力だと感じています。お困りごとがあれば、気軽にご相談されてみてはいかがでしょうか。

(了)

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